白石博 研究室

ご挨拶

白石博

統計科学は学際的な学問で、様々な分野で研究され応用されています。私たちは、現実に観測されるデータから現象を解析し、検証するための方法、統計モデル、その基礎となる統計数理などの研究を行っています。最近では、特に高次元データに対する最適ポートフォリオや損害保険における最適配当境界などの統計的推測理論に興味を持って研究しております。研究室のメンバーは、これらの各問題に対し、各種統計手法を用いて適切な推定量を提案し、一致性・漸近正規性などの理論的正当性の導出を目標に研究しております。また、Rを用いて、理論の正当性を検証するための数値的な解析を行っています。

白石研究室の学生から

shiraishiken
研究について

とある中学校の一つのクラスを担当する岡先生は、生徒の総合的な学力を比較したいと考えた。いま手元には、期末試験の英数国理社の生徒別の成績表がある。「英語や数学だけの成績で比較してしまうと、他の科目の成績を全く考えないことになってしまう。できるだけ多くの科目の成績を考慮したい。しかし、多くの科目を考慮すると、今度はそれをどうやって比較すればいいのかがわからない。あ、そういえばうちのクラスの生徒は国語ができる子はみんな数学もできてるんだよな。ということは、国語だけ考慮すればいいのだろうか。うーむ…」このような問題を解決する統計学の一つの手法として、主成分分析法が知られています。統計学は、経験的に得られたバラツキのあるデータから、応用数学の手法を用いて数値上の性質や規則性を見いだす学問です。白石研究室では、数理統計学の内容を専門に研究しています。現実にデータを解析した際に、結果が統計学の理論通りになっているかどうかということに興味を持って研究をしています。

学部3年生へ(研究室選びに際して)

現在、白石研には4年生が4人と修士1年生が4人います。去年からできた研究室なので、とても人数が少ない新しい研究室になっています。
ゼミは、週に1回全員が1時間程度で勉強した内容をセミナー形式で発表する形をとっています。自分の卒業研究のテーマに沿ってやるので、全員内容が違うのですが、自分の知らない内容を聞くことによってとても勉強になります。夏季休暇中には合宿もあり、今年はグループでRを使った解析をしました。研究室についてなにか聞きたいことがあれば、創想感4Fにある白石先生の居室、もしくは学生室の14-434に来てください!

白石研究室が行った対外発表等

年 月 発表者 タイトル等
2017年11月阿部文貴君長期記憶性を持った高次元ポートフォリオの分散に対する収束性の比較(科研費シンポジウム:新潟)
2017年11月泉澤佑君 Hawkes過程によるシステミックリスク評価(科研費シンポジウム:新潟)
2017年 9月阿部文貴君長期記憶性を持ったポートフォリオの分散に対する収束レートの比較(統計関連学会連合大会:名古屋)
2017年 9月泉澤佑君 マーク付き多次元Hawkes過程によるシステミックリスク評価(統計関連学会連合大会:名古屋)
2015年10月大石惇喜君最適配当境界の統計的推定 (科研費シンポジウム:富山)
2015年10月岡紘之君 高次元の下での有効フロンティアの統計的推定 (科研費シンポジウム:筑波)
2014年10月小泉健太君Statistical Estimation for Optimal Dividend Barrier (科研費シンポジウム:新潟)

研究室で書かれた論文のタイトル一覧

2017年度

論文タイトル 学位   
ファクターモデルを用いた高次元ポートフォリオの分散の推定修士(工学)
金融テキストマイニングとその応用学士(工学)
高次元小標本株価データの判別分析学士(工学)
危険理論による保険会社の破産確率の統計的推定学士(工学)
過分散性を持つデータに対するモデルの当てはめ学士(工学)

2016年度

論文タイトル 学位    
VAR モデルを用いた将来死亡率予測修士(工学)
最適配当境界のノンパラメトリック推定修士(工学)
高次元における有効フロンティアの統計的推定
修士(工学)
保険会社における最適配当境界のパラメトリック推定修士(工学)
Hawkes 過程によるシステミックリスク定量化学士(工学)
ロジスティック回帰モデルを用いたクアーズフィールドで投手が苦しむ原因の考察
学士(工学)
信用リスク評価における判別分析の利用学士(工学)
オプションによるリスク管理についてのデータ解析学士(工学)

2015年度

論文タイトル学位
データベースのプライバシーをSUMクエリから保護するアルゴリズム学士(工学)
ユニバーサルポートフォリオとその応用学士(工学)
マーケットリスクのCoherent性とポートフォリオ最適化問題学士(工学)
エッジワース展開による漸近展開と、Skew-t分布への当てはめ学士(工学)

2014年度

論文タイトル学位
株主配当問題における最適境界の統計的推定修士(工学)
標本固有値の漸近的挙動学士(工学)
PCAによる次元縮約と多重共線性のあるデータへの適用学士(工学)
状態空間モデルの金融データへの応用学士(工学)

セミナーで使った本

年度対象学年 タイトル等
2017B4     Ruin Probabilities by S.Asmussen, H.Albrecher
B3(統計輪講)入門ベイズ統計 [松原望著]
2016B4リスク測度とポートフォリオ管理 [田畑吉雄著]
B3(統計輪講)Mathematical Methods in Risk Theory by Hans Buhlmann.
2015M1Insurance Risk and Ruin (International Series on Actuarial Science) by David C. M. Dicson.
B4市場リスクの計量化とVaR(シリーズ現代金融工学) [山下智志著]
B3(統計輪講)損害保険数理(アクチュアリー数学シリーズ4)[岩沢宏和・黒田耕嗣著]
2014B4多変量モデルの選択(多変量データの統計科学4) [藤越康祝・杉山高一著](4のみ)
B3(統計輪講)統計学の基礎Ⅰ-線形モデルからの出発(統計科学のフロンティア1) [竹村彰通・谷口正信著](Ⅰのみ)

シンポジウム情報

Keio International Symposium “Statistical Analysis for High-Dimensional, Circular or Time Series Data”(2017/3/2,3)